月の欠片
【洸太】って名前聞いただけで、
胸がドクンってした。
(なんなんだろ?別に仲が良いわけでもないのに。)
自分の変化に戸惑いながら、
黒いタイトなニットに黒いミニスカートって格好にした。
(ちょっと短すぎるかな?)
膝上15センチくらいのミニスカートに
少し抵抗を感じながらも
(まぁ、いつもこんな感じだしなぁ…)
大好きなピンクのブーツを履いて出掛けた。
タクシーで真希んちに向かう。
真希んちの下に着いて、
携帯を鳴らす。
『着いたよ〜!』
5分くらいして真希がマンションから出て来た。
真希は大人っぽい格好をしてた。
『久しぶり〜あけおめ〜!』
真希はタクシーに乗り込んで一言、
『スカート短くない?なんか格好若いね〜。』
(やっぱ短いかぁ…みんなどんな格好してんだろ?)
『なんかドキドキするよね。』
話してるうちに会場の近くに着いた。
一方通行ばかりで場所がわからず、
とりあえずタクシーを降りた。
真希が携帯で誰かに電話する。
『あっ洸太?今、会場の近くなんだけどね…』
『…うん…うん、わかったぁ』
そう言って電話を切った真希が私を見て、
『洸太が会場の外まで迎えに来てくれるって!』
と笑顔で言った。