月の欠片
電話
─翌日─




(あ〜あったまイタい…)



寝起きの頭を抱える。





──あれから、どうやって家に帰って来たのか、

よく覚えてない。



ただ、残りのシャンパンを飲み干して

じゃあねって店を出たところまでは覚えているけど…




携帯を開いてメモリを確認する。


【洸太】



(ちゃんと入ってる…夢じゃないんだぁ)




携帯を眺めてニマニマしてしまう。






洸太と番号を交換しただけなのに、

私は完全に舞い上がっていた。



きっと、他の人なら何でもない普通の事なのに…





(かかって来ないかなぁ?)




画面に浮かぶ【洸太】の番号を眺めながら、


ひたすら鳴るのを待っていた。





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