月の欠片
『酔っ払って話にならないね。』
私は少し不機嫌そうな顔をしていた。
洸太はそれに気付いてか、わからないけど、
『これ飲んだら、二人で飲み直しに行こうぜ。』
そう言ってシャンパンを飲み干した。
(…二人で?)
私はシャンパンで少し頭が回らなくなっていた。
『どこに行く?』
『俺、この辺の店はよく知らねぇから、梨花に任せるよ。』
そう言いながら、哲也にチェックを伝えてる。
(じゃあ、ノブんとこでも行くかぁ…)
私はパブで働いてる友達に電話する。
席は空いてるみたいだったから、洸太とその店に向かった。