月の欠片
哲也
あれから、数日が経って
私は何の変化もない毎日を過ごしていた。
毎日、夕方頃に起きて
シャワーを浴びて、濃いめのメークで変身し、
髪をクルクルに巻いてセットして、
お客さんと食事に行って同伴する。
仕事中は他愛のない会話を繰り返しながら、
お客さんと擬似恋愛しながら指名をもらう。
仕事が終わったら、アフターに行くか、
真っ直ぐ家に帰ってDVDを観たり、本を読んだり。
時には友達と飲みに行ったり。
そんな事の繰り返しだった。