月の欠片
『梨花〜仕事終わった?』
『ん〜今終わって帰りだよ』
『さすがに今日は仕事中、眠たかったよなぁ!』
『うん、辛かったけど忙しくて眠いとか思ってる暇なかったよぉ〜』
『今日はもう帰って寝るんだろ?』
『うん、そのつもりだけど?』
『だよな!なら、いいんだ』
『あっ、そう言えば愛美にはバレてたよ、うちらの事。圭輔くんには黙っててくれるって』
『…そっか、まぁしょうがねぇよな』
普通に付き合ってるんじゃないかってくらい、
洸太の態度とか話し方が変わった事に気付いた。
(仕事終わって電話くれるなんて…)
洸太との距離も縮まっていた。
私は、彼氏の存在を忘れてただ嬉しさで胸がいっぱいだった。