黒百合の呪い
どこに気にいられる要素があったのだろう
「ついてこい」
そう言い,ポカンとしている私の腕を引いて教室から出た
ルウも後ろからついてきた
何があったのかわからないが,一つだけわかったことがあった
ラウ・ルウ・シャイドはモテる
私と話していたとき,女子から殺気を帯びた視線が,ずっと私に向いていた
ラウが私の手を引いた時は,さっきとは比べ物にならないくらい,視線が突き刺さった
面倒なことになりそう
呑気にそんな事を考えながら,ボケーっとラウの無駄に整った顔を見ていた