黒百合の呪い

自分の手を見つめながら自嘲する



その時,私の手が誰かの手に包まれた




『・・・アン?』


無言のまま,前を見ているアン




すると,アンと繋いでない方の手も誰かに包まれる



「帰ろう?」



『ハク・・・』


ハクはニコッと幼い笑顔で私に笑いかけた


『そうだね・・・

帰ろっか』



真っ黒だった私の心に,なにか白く暖かいものがひろがった気がした








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