黒百合の呪い


だが,肩が上下に動いていた




俺はゆっくりと子供に近づいた



俺と子供の距離が1メートルになった時,子供の目が開かれた




「なぁんだ,まだ生き残ってたんだ


ちゃんと全員殺したと思ってたのに」



その言葉は,俺の目の前にいる子供から発せられたものだった


俺は理解ができずただ目を見開き固まっていた



子供はゆっくりと立ち上がり,俺に近づいた



「そっか・・・

あなた死神なんだ」



再び発せられた言葉に俺は,恐怖を感じた


『な・・・んで』


やっと口から出た言葉は,震えているのが自分でもわかった



「なんでかな」


首を傾げ,笑いながら俺を見る




やっと落ち着き,冷静さを取り戻した俺は気になっていたことを口にした



『これは,お前がやったのか?』


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