黒百合の呪い
呆然としている俺を見てどこか楽しげに見ているリル
「でもね,この色になる方法が一つだけあるの」
リルは自分の髪を弄くりながら再び話し始めた
『そんなもの』
「ないって言い切れる?
実際に私がこの色な訳がわかる?」
言葉がでなかった
ほんとに,灰色の髪が目の前にあるのだから
「灰色になる一つの方法は
白と黒の間に生まれた子供が灰色になるんだよ」
確かにそうなるのかもしれない
だけど
『それは,無理だろ
いくら関係を持ったとしても,天主様と魔王様が許さない』
この世界は,白と黒の者が関係を持つことが許されない
もし,持ってしまった場合は死のみ
子供はすぐに殺される
これは,この世界のルールだ