Endless Flower~純粋に、君を…~
プロローグ
『バシッ!!』
まだ寒さが残る3月のある日、右頬を思い切り引っ叩かれた男子がいる。
幸一(こういち)という名前の男子で、もうすぐ高校の卒業式を迎えるところだ。
そんな幸一の右頬を思い切り引っ叩いたのは栄(さかえ)という同い年の女子で、幸一の彼女だ。
「何で殴られなきゃいけないわけ?」
幸一は右頬を押さえながら栄を見ると、栄は更に激怒した表情を見せる。
「はぁ!?あんたが私っていう彼女がいるのに、他の女と遊んだりしてるからでしょ!!」
栄の言葉を聞いた瞬間、幸一から少し大きなため息と共に、笑い声が出る。
「別にキスしたわけでもないし、やったわけでもないじゃん。」
「じゃあ、もう別れ―――」
「あぁ、良いよ。女はお前だけじゃないし、お前に執着する必要ないし。今までありがとう。さようなら。」
高校に入ってからの3年間、栄とずっと付き合ってきた。
付き合うという意味も分からなかったけれど、付き合い続けてきた。
でも、人のことで熱くなり、妙に彼女面されることに嫌気が差し、よく女友達と遊んでいた。
ただ、肉体関係があったわけでもないから、浮気をしていると思ったことはない。
勝手に勘違いして怒っている栄が悪いとしか思えないし、別れることになって辛いとも思えない。
だいたい、本気で好きになれる人なんて、世界中たくさんいるはずだから。
まだ寒さが残る3月のある日、右頬を思い切り引っ叩かれた男子がいる。
幸一(こういち)という名前の男子で、もうすぐ高校の卒業式を迎えるところだ。
そんな幸一の右頬を思い切り引っ叩いたのは栄(さかえ)という同い年の女子で、幸一の彼女だ。
「何で殴られなきゃいけないわけ?」
幸一は右頬を押さえながら栄を見ると、栄は更に激怒した表情を見せる。
「はぁ!?あんたが私っていう彼女がいるのに、他の女と遊んだりしてるからでしょ!!」
栄の言葉を聞いた瞬間、幸一から少し大きなため息と共に、笑い声が出る。
「別にキスしたわけでもないし、やったわけでもないじゃん。」
「じゃあ、もう別れ―――」
「あぁ、良いよ。女はお前だけじゃないし、お前に執着する必要ないし。今までありがとう。さようなら。」
高校に入ってからの3年間、栄とずっと付き合ってきた。
付き合うという意味も分からなかったけれど、付き合い続けてきた。
でも、人のことで熱くなり、妙に彼女面されることに嫌気が差し、よく女友達と遊んでいた。
ただ、肉体関係があったわけでもないから、浮気をしていると思ったことはない。
勝手に勘違いして怒っている栄が悪いとしか思えないし、別れることになって辛いとも思えない。
だいたい、本気で好きになれる人なんて、世界中たくさんいるはずだから。