龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
不安と心配
1
近頃の圭吾さんは始終イライラしてる。
わたしといる時だけは落ち着くみたいで、家中の人が圭吾さんをわたしに押し付ける。
だけど、わたしといる時でも憂うつな気分は消えないのか、黙り込む事が増えた。
昨日の夜、圭吾さんの部屋でテレビを見ていた時も変だった。
視線を感じて振り向いたら、圭吾さんが壁にもたれてわたしをじっと見ていた。
「お仕事終わったの?」
「いや。ちょっと休憩しようと思って」
「最近、忙しいのね」
「ゴメン。週末はちゃんとお相手するよ」
「構ってほしくて言ったわけじゃないわ」
「そうだろうね」
どこかトゲのある言い方。
「圭吾さん、どうしたの?」
「何でもないよ」
圭吾さんはあまり自分の事を話さない
わたしは、優月さんの結婚が近いせいかもって思ってる。
優月さんは圭吾さんの元恋人で、とっても綺麗な大人の女性。
今の圭吾さんはわたしを好きなんだからって自分に言い聞かせてるけど、もし優月さんがフリーだったら圭吾さんはわたしを選ばなかっただろう。
少しだけ、わたしは嫉妬している。
人を好きになるのはいい事ばかりじゃない。
わたしといる時だけは落ち着くみたいで、家中の人が圭吾さんをわたしに押し付ける。
だけど、わたしといる時でも憂うつな気分は消えないのか、黙り込む事が増えた。
昨日の夜、圭吾さんの部屋でテレビを見ていた時も変だった。
視線を感じて振り向いたら、圭吾さんが壁にもたれてわたしをじっと見ていた。
「お仕事終わったの?」
「いや。ちょっと休憩しようと思って」
「最近、忙しいのね」
「ゴメン。週末はちゃんとお相手するよ」
「構ってほしくて言ったわけじゃないわ」
「そうだろうね」
どこかトゲのある言い方。
「圭吾さん、どうしたの?」
「何でもないよ」
圭吾さんはあまり自分の事を話さない
わたしは、優月さんの結婚が近いせいかもって思ってる。
優月さんは圭吾さんの元恋人で、とっても綺麗な大人の女性。
今の圭吾さんはわたしを好きなんだからって自分に言い聞かせてるけど、もし優月さんがフリーだったら圭吾さんはわたしを選ばなかっただろう。
少しだけ、わたしは嫉妬している。
人を好きになるのはいい事ばかりじゃない。
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