龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
黒い影
1
圭吾さんの気持ちがつかめない。
『怖いから、しばらくの間圭吾さんと寝たい』って言ったら、すごく嬉しそうで
ここしばらくの不機嫌さはどこへ行ったの?
ってくらい上機嫌。
彩名さんが『どんな魔法を使ったの?』って言ったくらい。
ひょっとして悪いのはわたしだった?
「志鶴って『忙しいならいいわ』ってすぐ身を引いちゃうでしょ?」
友達の亜由美に言われた。
「圭吾さんは甘えたり、むくれたりしてほしかったんじゃないの?」
そうなの?
つまらない とか さみしい って言ってほしかったの?
「お仕事の邪魔しちゃいけないと思ったの……」
「誰に対してもだけど、あんたの遠慮ぶりは行きすぎよ」
亜由美の言葉は耳に痛い。
「それじゃ手を差し延べられないでしょ? 誰かに支えてもらうのは悪い事じゃないのよ。あんたも人を支えてやればそれでいいの」
『怖いから、しばらくの間圭吾さんと寝たい』って言ったら、すごく嬉しそうで
ここしばらくの不機嫌さはどこへ行ったの?
ってくらい上機嫌。
彩名さんが『どんな魔法を使ったの?』って言ったくらい。
ひょっとして悪いのはわたしだった?
「志鶴って『忙しいならいいわ』ってすぐ身を引いちゃうでしょ?」
友達の亜由美に言われた。
「圭吾さんは甘えたり、むくれたりしてほしかったんじゃないの?」
そうなの?
つまらない とか さみしい って言ってほしかったの?
「お仕事の邪魔しちゃいけないと思ったの……」
「誰に対してもだけど、あんたの遠慮ぶりは行きすぎよ」
亜由美の言葉は耳に痛い。
「それじゃ手を差し延べられないでしょ? 誰かに支えてもらうのは悪い事じゃないのよ。あんたも人を支えてやればそれでいいの」