龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
しばらくして運ばれてきたストロベリーパフェは、本当に大きかった。
でも一口食べると、クリームがあっさりしていてとっても美味しい。
「おいしい!」
「だろ?」
わたしはいつも家でやるように、パフェを大きくすくって圭吾さんに差し出した。
圭吾さんは一口で食べると
「昔と変わらないな」
って言った。
「ねえ圭吾さん、昨日の黒い紙人形の事だけど……」
「気にしなくていいよ。あれはただの脅しだ。実害を加える事はできない」
「でも、誰かがわたしに嫌がらせをしているのよね」
「目的がよく分からないんだ。この土地の者じゃない事は確かで、そうするとここに来る前から志鶴を知っている人間ってことになる」
「ここに来て半年になるのよ。今まで何でもなかったのに」
「居場所が分からなかっただけかもしれない。羽竜の土地は霊力が強いから。でもほら、修学旅行で外へ出ただろう?」
あっ……
「電話が変だって言われたのはその後だったよね?」
「わたし、旅行先で知らない人に『電話落としましたよ』って手渡されたわ」
「知らない人だった?」
「うん。知らないお婆さんだった。でも……」
「何?」
「美幸が『あの人顔が二つついてる』って気味悪がってた」
でも一口食べると、クリームがあっさりしていてとっても美味しい。
「おいしい!」
「だろ?」
わたしはいつも家でやるように、パフェを大きくすくって圭吾さんに差し出した。
圭吾さんは一口で食べると
「昔と変わらないな」
って言った。
「ねえ圭吾さん、昨日の黒い紙人形の事だけど……」
「気にしなくていいよ。あれはただの脅しだ。実害を加える事はできない」
「でも、誰かがわたしに嫌がらせをしているのよね」
「目的がよく分からないんだ。この土地の者じゃない事は確かで、そうするとここに来る前から志鶴を知っている人間ってことになる」
「ここに来て半年になるのよ。今まで何でもなかったのに」
「居場所が分からなかっただけかもしれない。羽竜の土地は霊力が強いから。でもほら、修学旅行で外へ出ただろう?」
あっ……
「電話が変だって言われたのはその後だったよね?」
「わたし、旅行先で知らない人に『電話落としましたよ』って手渡されたわ」
「知らない人だった?」
「うん。知らないお婆さんだった。でも……」
「何?」
「美幸が『あの人顔が二つついてる』って気味悪がってた」