龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
「圭吾さん、明日ちゃんとこのバッグ持って迎えに来てね」
「分かってるよ」
「圭吾さん」
「ん? 何?」
「わたし、この家に来てよかった。伯母さまも、彩名さんも、そして圭吾さんもママがわたしに遺してくれた最高のプレゼントだと思う」
圭吾さんは優しく微笑んだ。
「おいで、志鶴」
わたしは圭吾さんの腕の中に包まれた。
「志鶴も叔母さんが僕に預けてくれた最高の宝物だよ」
「親父が急に羽竜の家とつながりを持とうとしたのは、赴任先がホントに危険だったからかな。自分に何かあった時、わたしが一人ぼっちにならないように考えたからなの?」
圭吾さんはわたしをギュッと抱きしめた。
「僕が君との結婚を願い出た時、これで安心だと言っていたのは確かだよ。でも、正月には一時帰国するとも言ってたし、だいじょうぶだよ。きっと無事だよ」
「圭吾さんはどこにも行かないでね」
「行かないよ」
そう言ってから圭吾さんは笑い出した。
「心配しなくていいよ。ついこの間、志鶴に捨てられるんじゃないかって青くなってたんだから。忘れたの?」
「そうだった」
わたしもクスクス笑った。
「分かってるよ」
「圭吾さん」
「ん? 何?」
「わたし、この家に来てよかった。伯母さまも、彩名さんも、そして圭吾さんもママがわたしに遺してくれた最高のプレゼントだと思う」
圭吾さんは優しく微笑んだ。
「おいで、志鶴」
わたしは圭吾さんの腕の中に包まれた。
「志鶴も叔母さんが僕に預けてくれた最高の宝物だよ」
「親父が急に羽竜の家とつながりを持とうとしたのは、赴任先がホントに危険だったからかな。自分に何かあった時、わたしが一人ぼっちにならないように考えたからなの?」
圭吾さんはわたしをギュッと抱きしめた。
「僕が君との結婚を願い出た時、これで安心だと言っていたのは確かだよ。でも、正月には一時帰国するとも言ってたし、だいじょうぶだよ。きっと無事だよ」
「圭吾さんはどこにも行かないでね」
「行かないよ」
そう言ってから圭吾さんは笑い出した。
「心配しなくていいよ。ついこの間、志鶴に捨てられるんじゃないかって青くなってたんだから。忘れたの?」
「そうだった」
わたしもクスクス笑った。