龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
2
また車に乗って、今度はインターチェンジから高速道路に入った。
車に乗ってからずっと黙っていると、しびれを切らしたように圭吾さんが口を開いた。
「怒ってるんだね?」
答えない
「ゴメン。僕が悪かった――これでいい?」
悪いなんて思ってないくせに
「志鶴?」
「圭吾さん、いったいどれくらい買ったの?」
「彩名に二、三着選んでって頼んだだけだよ」
それなら絶対に上から下まで五セットくらいあるわ
「圭吾さんはいつも行き過ぎなの」
「志鶴に任せてたら何も欲しがらないじゃないか」
「必要ないもの」
「僕のことも?」
「一緒に来てって言ったわ」
「一人で行けるとも言ってた――ねえ、どうして僕らはケンカしてるわけ?」
「してないわよ」
「だといいけど」
ケンカなんかじゃない
――よね
車に乗ってからずっと黙っていると、しびれを切らしたように圭吾さんが口を開いた。
「怒ってるんだね?」
答えない
「ゴメン。僕が悪かった――これでいい?」
悪いなんて思ってないくせに
「志鶴?」
「圭吾さん、いったいどれくらい買ったの?」
「彩名に二、三着選んでって頼んだだけだよ」
それなら絶対に上から下まで五セットくらいあるわ
「圭吾さんはいつも行き過ぎなの」
「志鶴に任せてたら何も欲しがらないじゃないか」
「必要ないもの」
「僕のことも?」
「一緒に来てって言ったわ」
「一人で行けるとも言ってた――ねえ、どうして僕らはケンカしてるわけ?」
「してないわよ」
「だといいけど」
ケンカなんかじゃない
――よね