龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
「圭吾さん怒ってる?」


「怒ってるのは君で、僕はすねているんだ」


思わず笑ってしまった。


「わたし怒ってなんかいない」


「そう? でも僕はすねている」


「言い過ぎたかも。機嫌直して」


「なんだ。もう終わり?」


「圭吾さん、わざとわたしを怒らせてる?」


「僕が? まさか」


じゃあ、なんで笑いをこらえてるのよ


「僕は欠点だらけの男だよ。気難しいし、自分勝手だし、ヤキモチ妬きだ。志鶴が腹を立てても仕方がない。これから先、ケンカすることもあるだろう。その方が自然だ」


「ケンカは嫌いよ」


「だからって自分の気持ちを抑えるのはやめてくれ。今みたいにプリプリすればいいのさ。その後で仲直りしよう」


「変な人」


「僕の欠点が増えた」


「もうやめて。わたしの恋人を悪く言わないで」


「じゃあ仲直りしよう。僕を許して」


「いいわ」


もう。ホントにずるいんだから

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