龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
なっちゃんと航太が帰った後、圭吾さんがわたしのアルバムを見たいと言い出した。
なんとなく気恥ずかしいけど、アルバムを出してきて二人で見た。
表紙を開くと、赤ちゃんのわたしを抱いたママがいた。
「彩名にそっくりだ」
圭吾さんが言った。
よちよち歩きのわたし
幼稚園児のわたし
小学校の入学式――誰が撮ってくれたんだろう――家族三人の写真
龍と撮った写真もある。
そういえば、この龍ってどうしたんだっけ?
「この家、今のマンションじゃないね?」
「うん。一軒家を借りてたんだ。ここに引っ越したのはママが亡くなった後だよ」
「この人、誰?」
圭吾さんが指差したのは、ママと同じ年頃の女の人。
あれ? 誰だっけ?
「確か、親父の友達の村瀬さんところの人。お姉さんだったか、奥さんだったか分かんないけど。家が近かったから、ママが亡くなった後、しばらくわたしの面倒を見てくれたはず」
それから今のマンションに引っ越して来て、なっちゃんと航太と写ってる写真が増えた。
ホントだ 笑ってない
どの写真も、生真面目な表情のわたしがこっちを見ていた。
圭吾さんがそっと写真のわたしを指でなぞった。
「できることなら、この日の君を抱きしめたい」
わたしは瞬きして涙を払うと、圭吾さんの肩に頭を寄せた。
「帰ったら、圭吾さんの写真も見せてね」
なんとなく気恥ずかしいけど、アルバムを出してきて二人で見た。
表紙を開くと、赤ちゃんのわたしを抱いたママがいた。
「彩名にそっくりだ」
圭吾さんが言った。
よちよち歩きのわたし
幼稚園児のわたし
小学校の入学式――誰が撮ってくれたんだろう――家族三人の写真
龍と撮った写真もある。
そういえば、この龍ってどうしたんだっけ?
「この家、今のマンションじゃないね?」
「うん。一軒家を借りてたんだ。ここに引っ越したのはママが亡くなった後だよ」
「この人、誰?」
圭吾さんが指差したのは、ママと同じ年頃の女の人。
あれ? 誰だっけ?
「確か、親父の友達の村瀬さんところの人。お姉さんだったか、奥さんだったか分かんないけど。家が近かったから、ママが亡くなった後、しばらくわたしの面倒を見てくれたはず」
それから今のマンションに引っ越して来て、なっちゃんと航太と写ってる写真が増えた。
ホントだ 笑ってない
どの写真も、生真面目な表情のわたしがこっちを見ていた。
圭吾さんがそっと写真のわたしを指でなぞった。
「できることなら、この日の君を抱きしめたい」
わたしは瞬きして涙を払うと、圭吾さんの肩に頭を寄せた。
「帰ったら、圭吾さんの写真も見せてね」