龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】
4
朝食が終わった後、わたしとなっちゃんで後片付けをした。
途中から航太も加わる。
「あっちの二人は何かの打ち合わせをしてるぞ」
と、航太。
「圭吾さんが留守中の注意事項だと思う」
わたしは拭いたお皿を航太に渡しながら言った。
「いつもの事よ。圭吾さんは過保護なの。自分がいない時は必ず悟くんにわたしを預ける」
「じゃあちゃんと面倒見てもらってるんだな?」
「なぁに? 航太まで」
「航太も過保護なのよ」
なっちゃんが言った。
「暗くなったら駅まで迎えに来るし、男の子と電話で話してたら『どこの誰だ』ってしつこいし。しーちゃんの事だって、帰って来てるかどうかいつもチェックしてたよ」
「余計なこと言うなよ」
「夏休みにしーちゃんが毎日一人でどこに行くのか、後をつけたこともあったわよね?」
「心配だったんだよっ!」
意外な話に、わたしは目をぱちくりとさせた。
「しーはおとなしいし、あんまり自分を見せねぇだろ?」
全然知らなかった。
今までのわたしは自分の殻に閉じこもるのに精一杯で、誰かの思いやりとか優しさに気づきもしなかったんだ。
心を開けばいつだって孤独じゃなかったのに
「航太、ありがとう」
素直な気持ちで言えた。
「ああ。結局、しーはとんでもねぇ奴に取られたようだけどな」
途中から航太も加わる。
「あっちの二人は何かの打ち合わせをしてるぞ」
と、航太。
「圭吾さんが留守中の注意事項だと思う」
わたしは拭いたお皿を航太に渡しながら言った。
「いつもの事よ。圭吾さんは過保護なの。自分がいない時は必ず悟くんにわたしを預ける」
「じゃあちゃんと面倒見てもらってるんだな?」
「なぁに? 航太まで」
「航太も過保護なのよ」
なっちゃんが言った。
「暗くなったら駅まで迎えに来るし、男の子と電話で話してたら『どこの誰だ』ってしつこいし。しーちゃんの事だって、帰って来てるかどうかいつもチェックしてたよ」
「余計なこと言うなよ」
「夏休みにしーちゃんが毎日一人でどこに行くのか、後をつけたこともあったわよね?」
「心配だったんだよっ!」
意外な話に、わたしは目をぱちくりとさせた。
「しーはおとなしいし、あんまり自分を見せねぇだろ?」
全然知らなかった。
今までのわたしは自分の殻に閉じこもるのに精一杯で、誰かの思いやりとか優しさに気づきもしなかったんだ。
心を開けばいつだって孤独じゃなかったのに
「航太、ありがとう」
素直な気持ちで言えた。
「ああ。結局、しーはとんでもねぇ奴に取られたようだけどな」