龍とわたしと裏庭で③【黒魔術編】

圭吾さんの声がする。


「志鶴、ほら、ちゃんと布団に入って寝るよ」


わたしは寝ぼけ眼をこすった。


「わたし眠ってないわよ」


「もうすぐ本格的に眠っちゃうだろ?」


「ここで寝る」


「ダメだよ」


「ったく!」

悟くんの声がちょっと離れたところから聞こえた。

「そのまま押し倒したら? いくらでも抱けるのに何やってんの?」


「前にそれで失神されてるんだよ」


思いっ切り目が覚めた。


慌てて座り直すと


「ほらな」


圭吾さんが苦笑する。


わたしは居間のソファでウトウトしていたらしい。

圭吾さんがわたしの横に座っている。

悟くんはダイニングテーブルのところに座ってこっちを見てた。


「悟くん、今すごいコト言ってなかった?」


「僕が? 何を?」


もう!

きれいな顔も、ずるさも圭吾さんといい勝負だわ

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