九弦堂のザッハトルテ


「この子の7つのお祝いに‼」


どっかで聞いた歌詞のような?


「お母さんは悪くない‼私が悪いの‼」


「冬美ちゃんはいいの」


「ううん。私が無理を言ったから…」


「冬美ちゃん…」


目の前で繰り広げられる


アニーばりのどクドイ芝居


って、わたしが悪者なわけ?


そんな偏屈な思いが一瞬で吹き飛ぶ


魔法の言葉があるのだ


「お姉さん‼譲って下さい‼」


7歳の冬美は涙を流す


きっと将来はそうね…


売れっ子子役のマネージャーね


だってこの年で魔法の言葉を


「…わかったわ」


お姉さんが譲ってあげる☆


ああお義母さんごめんなさい


遼子は魔法にかかりました


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