だけど、俺は教師でお前は生徒
さすがにクーラーなしでは暑すぎたのか、



あまりの寝苦しさに夜中になって目が覚めた。



寝ている間にきていた着信とメール。



どれも澤村からかと思ったが、違っていた。



着信は4件……すべて、堀池先生からだった。



澤村はどうしてるのだろう??



もうどれくらい会ってないのか……。



引っ越したばかりで忙しいのは分かるけど、



澤村は俺に会いたいとか思わないのか?



会えないならせめて声が聴きたくなるとかさ。



もしかして俺ばっか、こんなこと考えてんのかな。



いい歳した男が心に余裕ないなんて、みっともないか。



冷静な自分と余裕のない俺、いったいどっちが本当なのかすら分からなくなる。



澤村のことになると、いつもこう調子が狂うんだよ。



そんなことを、いくつか考えながら、クーラーのスイッチを入れ、また目を閉じた。
< 101 / 117 >

この作品をシェア

pagetop