だけど、俺は教師でお前は生徒
「また会えるよね?? 先生!!」



「そうだな!! お前ら、遊んでばっかじゃなくて、勉強もやれよっ」



俺を見る生徒たちの表情に、



寂しいような、悲しいような、



それでいて愛しくなるような、



不思議な気分に包まれ、一瞬戸惑う。



辞めることに後悔はするつもりはない。



だけど、この学校は、教師としての俺のすべてだったから。



この学校での教師としての時間は、



まちがいなく俺にとって大切なものだ。



学校をあとにした俺は、そのまま、ある場所へと向かった。



どれくらいで着くのか……高速に入り、スピードをあげていく。



見慣れた景色から、見たことのない景色へ。



何時間も休まず、車をとばした。


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