だけど、俺は教師でお前は生徒
「やっぱりさっきの私の言葉……私が言ったこと、なかったことにはしたくなくて……三嶋先生に忘れてほしくなくて……それで」



息がかかりそうなくらいの距離まで近づくと、



足を止め、俺の肩に腕をまわす堀池先生。



「好きなんです……ずっと、ずっと好きでした」



俺の胸に顔をうずめた堀池先生は、ギュッとまわした手に力を込めた。



新任教師として赴任してきた俺。



まだこの学校の右も左も分からないような時に、



『なんでも聞いてくださいね』



笑顔でそう言ってくれた堀池先生。



「初めて三嶋先生を見た時から……もう好きだったんですっ」
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