だけど、俺は教師でお前は生徒
胸の奥が締め付けられるようだった。



俺は笑顔の澤村しか知らない。



いつも元気で、明るい澤村。



俺が見えていたのは、ただそれだけなのか。



「とにかく、弟の一時的な気の迷いか、その母親に騙されてるってことでしょうね。私はそう思ってます」



「……」



「どうされましたか??三嶋先生??」



「えっ……いえ、別に」



「三嶋先生、もしかして、私が話したこと、そんなにショックなんですか?」



そうつぶやくように、意味深な笑みを浮かべた堀池先生。



「そりゃあ、担任ですから」



「担任として??それだけですか??」



俺が視線を向けると、俺の耳元に顔を近づけてきた。








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