だけど、俺は教師でお前は生徒
「三嶋先生は生徒思いですものね。私、そういう所も好きなんです」



堀池先生の息がフッとかかる。



あまりにも一気に近くなった距離に、



俺は少し避けるようにして、



「も、もうすぐ……着きますから」



無理に作った笑顔で車のハンドルを握っていた。



すると、堀池先生は、俺の反応が物足りないようで、



「私の気持ち、少しでも伝わってますか?」



そう言うと、ゆっくりと何度も何度も俺の頬にキスをしてきた。



「堀池先生っ……」



そんな堀池先生を、手で払いのけるわけにもいかず、



そのまま車を運転するしかなかった。

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