だけど、俺は教師でお前は生徒
「わぁ~~い。このジュース、大好きなんです♪」



「そっか、よかった」



朝の澤村の様子からして、深刻な雰囲気になるかと思っていた。



それだけに、澤村の笑顔に少しだけ安心する。



俺と目が合うと、ジュースを大事そうに握りしめながら、



「これ、もったいないから飲めない……三嶋先生からもらったジュースだもん」



なんて、冗談なのか、本気なのか……。



そんなこと言うの……なんて言うか……ちょっとさ。



……ちょっと……可愛いって思ってる俺がいたりした。



心の動揺を隠すように、



「早速だが、朝、言ってた話、もう少し詳しく話してくれないか?」



考えてることとは裏腹に、本題を切り出すことにした。



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