だけど、俺は教師でお前は生徒
これくらいなら……いいよな。



これは、教師として、担任としてのこと。



自分に言いきかせてる俺と自分の行動に焦りを感じてる俺。



いろんな感情が一気に入り混じる。



どっちでもいい。今はこうしてやりたい。



澤村に触れた指先が微かに熱くなる。



「……三嶋先生……っ」



澤村も俺の肩に頭を乗せる。



家を出ることを決めた母親と、それに戸惑いながらも妻を許せない父親。



この二人の間で、揺れ動く澤村の気持ち。



母親と一緒に家を出ると決断しながらも、本当にそれでいいのか、



きっと考えれば考えるほど、苦しい思いをしてるのだろう。



< 61 / 117 >

この作品をシェア

pagetop