だけど、俺は教師でお前は生徒
「あたし、三嶋先生が好きだもん……。会えなくなるなんて想像しただけで嫌」



「はいはい。それはそれはありがたいね。生徒に嫌われるようじゃ、教師としては悲しいからね」



俺も澤村と同じ気持ちなのか。



「本気で言ってるのに、三嶋先生の意地悪っ!!」



「お前くらいの歳の女の子は、年上に憧れたりするんだよ」



お前に聞こえる??聞こえたら、かなりヤバいくらいに、



本当は内心、心臓バクバクで、高鳴る鼓動。



それでもこうして、必死に教師としての自分を演じてる俺は、



お前の眼にはどう映る??



「憧れなんかじゃない……。そんな軽い気持ちと一緒にしてほしくない」



「同じだよ。お前も他の生徒と変わらない。学校だと、同級生の男より、年上の俺のほうに目がいくだけ。そういう年頃なんだよ」
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