だけど、俺は教師でお前は生徒
一瞬、驚いたのか、ビクッと澤村の体が震えた気がした。



けど、そのまま黙って俺に身を預ける澤村。



どうする……もうきっと後には戻れない。



それでもいい。



俺はこいつを守りたい。



そばで支えてやりたい。



忘れかけていた感情……無くしかけていた想い。



「お前に泣かれると、俺まで辛い……」



「三嶋先生は優しいね……そんなに優しいと期待しちゃうから……。勘違いしちゃうよ」



「期待?勘違い?」



「あたしは三嶋先生が好きなんだよ?こんな風にギュってされたら、もしかして??って思っちゃうってこと」



「勘違いじゃない……誰にでもこんなことするわけじゃないから」



俺を見上げながら、俺の言葉に驚く澤村。
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