だけど、俺は教師でお前は生徒
澤村は、俺が担任のクラスの生徒。



特別、優等生ってわけでもなく、目立つこともない。



どこにでもいるような生徒のひとり。



他の生徒と変わらないはずなのに、



こいつは俺の心をこうやって、必ずざわつかせるんだ。



「朝から三嶋先生の笑顔が見れて、元気出たぁ~♪」



こんな気持ち……ありえない。



俺には必要ないもの……とっくに捨てたはずの感情。



この感情の意味を考えるだけで、焦りを覚える。



それも、よりによって、相手は高校生……しかも教え子なのに。

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