【短編】大事なのはどっち!?
晴とは5年前に私が当時アルバイトをしていたカフェで知り合った。
そのカフェには同じアルバイトの男の子、岳(ガク)くんがいた。
岳くんの大学の先輩達がよく遊びに来ていた。
岳くんは先輩達が来ると嬉しそうにしていたし、先輩達は岳くんを可愛がっているみたいで・・・
仲の良さが伺え
すごく賑やかで、目立っていた。
その中にいたのが晴だった。
何度か私のシフトが入っている時に来たりしていたから、次第にそのグループとも顔見知りになり話すようになっていた。
みんな大人の男の人って感じで優しかったが、一番優しく話しかけてきたのが晴だった。
身体はちょっと筋肉質で大きいし色も黒く、短髪で男らしかったけど、笑顔がとっても素敵でこっちも釣られて笑顔になるような人だ。
「まりあちゃん、いつもうるさくしてゴメンな」って頭をかきながら何度も謝っていた晴。
そんな晴のことが気になって・・・気になって・・・
好きになるのに時間はかからなかった。