never give up!
「すぐ終わるから」
「もう」
お母さんは気づかないけど、あたしは今スゴい心臓がドキドキいってる。
どうしよう。高野かな?
細目で画面を見る。
......あ、なんだ。
画面には“貴大(タカヒロ)”と表示されていた。
「なあに、その目」
お母さんにツッコまれた。
なんだ。高野じゃないのかあ。
しかも、貴大からのメールは
“明日の時間割り教えて”
だった。
貴大は同じクラスの男友達。
そしてサッカー部。
一気に力が抜けて、またご飯を食べる。
勝手にため息まで出て、なんだか期待した自分が馬鹿みたいに思えた。