平凡に行きましょう!
李香はポケットに手を入れた。



「なに探してんだ?」


「携帯電話」


「何のために?」


「警察に連絡するため」



李香が警察に電話をしようとしたら。



「取らないでくれない?」


「取るだろう!」


「……不法侵入者に言われてもね」


「誰が不法侵入者だ!!」



携帯をギリギリと握りしめながら叫ぶ青年。


それにたいして李香は一つ小さな溜め息を吐いた。



「……じゃあ変質者」


「変わってねえよ!!」



自分だという事に気づいてないらしい。
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