あたしの居場所
俯いて黙り込む
「学校で何か嫌な事でもあるの?」
「...っ」
つい反応する
『伝えなきゃ伝わらない』
凪斗の声が蘇る
そして、打ち明ける勇気を出した
「あたし...いじめられてるの...」
「え...?」
今日あったこと、今までのこと、全部を話した。
お母さんは黙って聞き、智城はゲームに夢中だった。
「奈央...今までずっと言わなかったの...?」
「うん...。お母さんに心配かけたくなくて...っ」
「奈緒、ご近所さんに言ってないよね?」
え...?
お母さんを見る
「もしご近所さんにバレたらお母さん...大変だわ...」
あたしじゃ...ないの...?
あたしのこと...心配してくれないの...?
「いい?奈央。誰にも言わないでね?」
なんで...?
「お父さんが居ないから余計白い眼で見られてるのに...いじめられてるだなんて分かったら、ここではもう暮らせないわ」
「そんなの嫌でしょ?」
「はい...」
お母さんは...分かってくれないんだ...