あたしの居場所


「あはは!超面白い!」


キーンコーンカーンコーン


チャイムが鳴った


「さ、授業始まるから戻るよ!」


「あっ、あたし片付けてくから先生に言っておいてっ」


「すぐ来るのよ」


「はい」


友美だけトイレに残って他の人は戻った


「...」


沈黙が流れる


「友美」


あたしは友美に話し掛ける


でも返事は返ってこない


もしかして、居ないのかな...?

「...あたしの独り言だから気にしなくていい。あたしは友美を信じてる。友美はこんなことするはずないって信じてるから。...ごめんね...巻き込んじゃって...」


あたしはドアに向かって泣きながら話し掛ける


ガチャッ


ドアの開く音


友美は背中を向けている


「...たまたまドアが開いただけだから。あたしが開けたわけじゃないから。あたしが戻ってから開いたから」


そう言って友美はバタバタと教室まで走って戻った。


友美...


ありがとう...


やっぱり智美は、あたしの親友だよ...








< 15 / 82 >

この作品をシェア

pagetop