あたしの居場所


「危ないー!!!!」


つい、男の子が智城に重なる


あたしはダッシュで男の子を突き飛ばす


ププップ―――!!!


男の子が助かったのは見えた


だけどあたしは宙を浮いてる


「お姉ちゃん!!」


助けた男の子が泣きそうな顔して見てる


あたしは地面に叩き付けられる


痛い、とゆうよりも、助かってよかったと思う


「お姉ちゃん!!!」


男の子が駆け寄る


「良太!!!」


男の子のお母さんが駆けてきた


「お母さん!!!」


良かった...


無事だったんだ...


これであたし...もう安心できる


お父さん...あたしを連れて行って...?


『奈央!!』


頭を過るのは、凪斗の呼ぶ声


どうして...浮かぶの...?


あたし...居場所ないのに...


もう...死ぬのに...


もういいじゃん...あたし...









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