あたしの居場所
そっと目を開ける
「今の話...聞いていた...?」
「う...ん...」
前から少しは聞いてたけど...
「お母さんね...考えたの...」
「なに...を...?」
「3人で...新潟へ引っ越さない...?」
「新潟...?」
なんで新潟...?
新潟って...遠いじゃん...?
「ここに暮らしてたいことは分かる...お父さんが...一緒に居た時の大事な記憶...だけどね...?だからこそ...離れようと思うの...」
「.....」
「智城もね...ここよりも空気が綺麗な新潟の方が病気も治せると思って...」
智城はゲームに夢中だ
「智城...は...いいって...言った...?」
「言ったわ...あとは奈央だけなの...」
あたしだけ...
新潟へ引っ越せば...何かあるかも...
何かが...変われるかも...
「...分かった...あたし...も...行く...」
「そう...引っ越しは、奈央が退院してからね。学校へは...もう言ってあるから」
「...凪斗...呼んで...?」
「分かったわ。智城、帰るわよ」
「はぁい♪お姉ちゃん、また来るね♪」
「ありがと、智城...」
引っ越し...か...