あたしの居場所
「呼び捨てで構わないよ。奈央が助けを求めてる時、俺を必要としてる時、俺は奈央の目の前に現れる」
「うん...」
「大丈夫。もう少しの辛抱だ」
にこっと笑って凪斗は手を振って帰って行った
あたしは家路まで走った
「高木さん」
足を止める
目の前には杉下さんが仁王立ちして周りにはとりまきが居た
「今日学校来ないと思ったら何してたの?」
「それは...っ」
言うといじめられる
でも言わないといじめられる
どのみちいじめられる
「言えないこと?」
「....」
黙る
何も言わない
「なんで黙ってるの?もう学校辞めるの?」
「辞めれない...」
「は?」
「あなた、学校での居場所ないのよ?」
「いい加減、やめてほしいんだけど」
クスクスと笑うとりまき達
あたしは無視して、猛ダッシュで走った
あたし、足には自信がある
小学校の時にお父さんが教えてくれたから...