あたしの居場所
「奈央、後ろ見れば分かるって」
「友美までそう言う...凪斗のバカがうつった?」
「ホント...後ろ見れば分かるよ」
「えー?」
振り返る
「....」
「誰がバカっつった?」
嘘...
「ったくよー。高校探すの苦労したっつうの」
あたしの隣に座る人
「なんで...どうして...?」
「なんでって...迎えに来たに決まってんだろ」
まぎれもない...凪斗だ...
「連絡しても、絶対すぐ会いたくなるだろうと思って...サプライズしてやろうと思ったのによー。電話してきやがって...」
あの音...やっぱり凪斗だったんだ...
「みんなは...?」
「アイツらは置いてきた。だってまだ中学生とかだし」
「奈緒美は...元気...?」
「元気すぎて疲れた」
「香奈さんは...?」
「香奈は旦那と一緒に地元に帰った」
「そっか...」
みんな...ちゃんと生活してるんだ...
「俺、頑張ったと思わねえ?なんの頼りもなしでお前見つけたんだぜ?俺すげぇ」
「なんで分かったの...?」
あたし...変わったと思うのに...