あたしの居場所
「奈央、おいで」
「うん。友美、ご飯食べててね?」
「あーい」
凪斗と一緒に学食を出る
「まったく...世話のかかるお二人さんだ」
友美がそう囁いたのは、あたし達には聞こえてない
「奈央、お前の居場所は見つかったか?」
「...居場所?」
連れて行かれたのは階段
だけど、今の時間は誰も来ないはず...
「そう。こっちで居場所は見つかったのか?」
「うん、見つかったよ」
あたしの居場所...
ちゃんと見つかった
あたしは凪斗に抱き着く
「あたしの居場所は...凪斗だよ」
「クスッ。嬉しいこと言ってくれるじゃねえか」
凪斗も抱き締め返す
「これからは、ずっと一緒?」
「当たり前だっつうの。絶対離さねえから」
「...うん!!」
あたし達は久しぶりにキスをして、笑った
ようやく見つけたよ、あたしの居場所...
――END――