スノードロップ
裏切り
その日の夜、郁からメールが来た。

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from 郁
Sub 愛実へ

さっきはごめん。

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たった一言だけど、すっごく嬉しかったし、救われた。あたしもすぐ返信した。

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To 郁
Sub メールありがと

メール、嬉しかったよ!あたしには郁が必要なんだって思った。

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この日からあたしと郁は今まで以上の仲になった。

「あの時の郁超怖かった~」
「逆に愛実は可愛かったww」
「二人ともケンカしたんぢゃなかったの?」
「あッ彰護!いつの話してんの?」
「ウチラは一心同体ですから!!」
「「ねぇぇ♪」」
相変わらずチャラい格好だな…。
「ねぇ~彰護ぉ早く行こおよォ♪」
「ハイハイ、愛実達バイバイ!」
「うん、バイバイ…」
「彰護君の…彼女?」
「えぇ!彰護あんな趣味してたの!?」
何なんだアノブリッコ女。
「あ!あたしそろそろ帰らないと!親が厳しくてさ」
「そっか、ウチはもうちょっと居るわ」
なんか、その時の郁は、今までとは違う顔をしていた。
なんか、怖い顔の様で、悲しい顔。

♪~♪~♪~♪

着信だ。そこには『彰護』の文字。彰護はめったに電話してこないから、
なんかあったのかな?って思った。
「愛実か?今、渋谷なんだけど、そこで郁ちゃんと匡斗って奴が
二人で歩いてるとこ見てさ、なんかあいつら怪しいから後つけてるとこ!」
「え?どういうこと?あたしも今から行く!」


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