A sweetheart is a ghost
第一章 一週目
空気の乾燥した都会の街中。

夜中の3時。

片側二車線の道路でブレーキ音とその後に鈍い音が響く。

ドンッ、と。


それから響く悲鳴。

慌しく集まる人の波。

携帯で電話する人。


わたしの目の前で彼は車にひかれてしまった。

ただわたしは立ち止まり、そのまま立ち尽くしていた。
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