A sweetheart is a ghost
お料理は本当にサラダ・スープ・お魚・お肉と全て美味しくて大満足。

でも絶対高そう。

ワインも飲めないと思ってたけど美味しくて最後には本当に飲みきっていた。

ちょっとほろ酔い。


「緒方さん、そんな外見でほんとお酒強いよね。もう1本いっとく?」

笑って言う亀川さん。

冗談じゃねーっつーの。

絶対酔わせようとしてる。


「いえ、もうちょっと酔ってますから…。」

そう言ってやんわり断る。

本音が言えたらいいのに。

上司って嫌だな。



「久保とは仲いいの??」

突然話を変え、亀川さんが聞いてきた。


「同期ですからね。仲いいですよ。」


「ふーん、そうなんだ。今日デート誘ってたしね。」


「いやあれ、絶対深い意味はなかったと思いますよ。」


焦って否定すると


「じゃあ、今は何だと思う?これも深い意味ないって思ってる?」


ニヤけた顔でひじに顔をのせ、こっちを見つめながら言われた。

キャンドルの炎の影がが亀川さんの顔にうつっててそれが幻想的みたいに綺麗に見えた。


「思ってますけど?親睦ですよね?」


するとフッと笑って


「だね、親睦。」


そう言ってポケットからタバコを取り出し火をつけた。

ライターの炎も顔にともった。

酔ってるからだよね、こんな見とれてるの。


「これ吸ったら出ようか。」


この言葉にハッと我に返ってわたしは頷いた。
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