A sweetheart is a ghost
「璃那、大丈夫??」


家に帰るとアパートの下の車の中から出てきた4人。

友達が数人待っててくれた。

仲良しだった愛と雪子と拓也と尚樹。

みんな喪服姿で葬儀帰り。


潤一とは大学のサークルが同じだったことからみんなも葬儀に出てくれてた。

部屋に入れ、アルバムをみんなで広げた。


「潤一、まじこの顔変!!」

夏のキャンプのときの写真でスイカを食べながらカメラ目線の潤一を指差して笑った。


「潤一くん、ホントおもしろい人だったよね。」


「バカっ、そんな言い方するなよ!!」


「あ…──っ。」


過去の人って言い方のこと??

わたしだってもう受け入れてるからいいのに…。

気をつかわせてるなって思った。


「大丈夫だよ…。」


そう言って笑い、次のページを開いた。

そこにはわたしと潤一の2ショット。

そういえば今から2年半前の22歳の夏くらいに付き合い出したっけ。

この写真、付き合った日の。

照れて写る2人の姿。

周りに冷やかされたから。


「やめろって、まじそういうの。ガキどもが。」


「ほんとやめてください…。」


そう言いながらも写った写真。


「璃那…。」


涙がやっぱり流れてしまってた。

そんなわたしを抱きしめる愛と雪子。


すすり泣く声が2DKのわたしの部屋に響いた。
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