A sweetheart is a ghost
この日は拓也が前言ってた大学の頃のサークルの飲み会。

仕事をさっさと切り上げて潤一と一緒に行く。

もちろんみんなに見えないんだけどね。

でも潤一だってみんなの姿見たいだろうし、そこにいたら同じ空気味わってるように感じるでしょ??



仕事を定時で切り上げ、ダッシュで駅に向かった。

そして大学時代に行きつけだった安い、広い、長居出来る居酒屋へ。


7時集合という早い時間。

仕事終わらない人だってたくさんいるのに52人中25人ほどはもう来てた。


「璃那ぁ~!!!!!」

そう言いながら抱きついてくる愛。

その横にいる雪子。

いつも3人一緒だったもんね。

でもすぐに2人は先輩に呼ばれてどこかへ行った。


「おっ、璃那。」

2人がいなくなった瞬間に近くにくる拓也と尚樹。

ほんとに仲良かった。


「みんな早くない!?」

わたしが笑って言うと横から声が。


「みんな暇人だよな。」


潤一の声。

さっきまでいなかったのにいつの間に。

バッと横を見ると呆れるようにわたしを見て


「お前…こっち見てると変人と思われるぞ。」

とすぐにツッコミ。

みんなに言いたいんだよ、ほんとは。

ここに潤一がいるって。

通訳したいんだよ。


でも言えないんだ…。

ゴメン。
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