A sweetheart is a ghost
しばらく4人はいてくれて、夜の8時過ぎくらいに帰って行った。


「璃那、俺明日も来るから。」

そう言う拓也。

拓也は高校から一緒の仲のいい友だち。

「ん。無理はしないでいいからね?」

「無理してまで来るわけねーじゃん。」


アハハと笑い飛ばしながら言う拓也。

やっぱり気つかってくれてる。

嬉しいけどやっぱり申し訳ないや。


送った後に部屋に戻ると見たままで片付けてないアルバム。

また開いた。


2人っきりでクリスマスパーティーしたときの写真、ディズニーランドに行ったときの写真、USJに行ったときの写真、スノボに行ったときの写真。

全部笑ってる。


「潤一…。」

心にクギが刺さってるよう。

痛い…。

会いたい…。

このクギ、抜いて。


そう思ったときだった。


「よっ。」


アルバムの上に……潤一があぐらをかいて手を挙げ、突然現れた。
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