初恋の桜
『着いたよ。』

車の窓の前方を見ると夜景が広がっていました。

『すごい、綺麗。』
街が小さく輝いていました。

こんな綺麗な景色見たの初めて・・

『俺、奈木本が初恋だったんだ。』

その言葉を聞いた瞬間、実果の心に灯りが灯りました。

ということは私達、両思いだったんだ、初めて好きになった人と今こうして話している、私の気持ち無駄じゃなかったんだ・・

『そうだったんだ、ずっと拓くんの気持ち知らなかったよ。』

例えその気持ちが本当でなくてもいい、そういうふうに好きだったと言ってくれたことが嬉しい・・
涙が出てきました。
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