帽子を取ったら…
「俺はそんな、白状な男じゃない!」


「無理しなくても、イイんだよ!?」


「馬鹿野郎! 今まで付き合って来た連中と一緒にするなッ!」


 ハッ!


 輝人はすぐに冷静になった。


 ついついカッとなっちゃって。


 志穂嬢はかなり、ドキドキ気分になっていた。


「気を悪くしないで。男の人とイザ付き合ってみると、どうしても…」


 そっか!


 輝人は、志穂嬢の心境を理解した。


 頭の奇病のせいで、志穂嬢は男に対して自虐の念に駆られているのかも。


 だからと言って、輝人まで変なイメージを持たれては良い気はしない。


 俺は違うって事をアピールしなくては…


 輝人はサッと、志穂嬢を抱きしめた。


「輝人!?」


 いきなり、大胆な事をされて志穂嬢はビックリ!


「こう時は、何て言えばイイんだ?」


「何て言えばイイかって…」


「お前、俺の事好きなんだろう?」


「…」

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