ただ二文字が言いたくて
俺を見てよ
俺と一花(イチカ)は世間で言うところの幼なじみとゆうやつでいつでも一緒だった
"いっちゃん"と"あっちゃん"
お互いをそう呼び合って近所でも姉弟のようだってもてはやされた
誕生日も近くって、お誕生日会はいつもお互いの家でやった
でも俺はその誕生日がいつも気に食わなかった
幼稚園でも俺と一花は3日しか誕生日が離れていないのに先に上の学年に行ってしまうのはいっつも一花
小さいときは一緒だったけど、年長になるに連れて家に帰れば一花は俺と遊んでくれるけど幼稚園じゃいつも同じ学年の、"俺より一個上の"友達と一花は遊ぶようになっていた
そんな一花は俺と居る時よりもずっと大人に見えて、自分がまったく知らない一花に見え、幼いながらに焦りを覚えたのを今でも覚えている
その焦りは小学校、中学校へと上がるに連れてまます跳ね上がっていくばかりだ
小学校に上がった一花は色んな友達や、勉強に触れて毎日が忙しそうだった。
ガキの俺なんかには到底手の届かなそうな、そんな風に俺の目にはその時の一花が写ってた
やっと俺が小学校に上がった頃、一花は小学校のクラブであった新体操部に入った
俺は小学生になってやっと一花と対等になれたと思ったのにそこでまた置いて行かれた気がした