三度目の正直 〜二度あることは三度ある〜
「おかえり〜、大丈夫だったぁ?ごめんねぇ仕事忙しくて迎えにも言ってあげられなくて…。」
母さんは、家事に俺たちにと相変わらず忙しそう。
リビングを見渡すと父さんの姿はない。
これも普段通りで、今日も遠くに仕事で行っているのだろう。
「大丈夫だよ、命に関わる事故にはならなかったしね。」
「そうねぇ、本当に良かったわ…。陸は気を付けるのよ、いつもお姉ちゃんが居るんじゃないんだから。」
「はい…。」
その事を言われると胸と、折れた左手が痛む。
愛ねぇは、はははって笑ってたけど、俺は返す言葉も見付からず
耐えきれずに我が部屋へと逃げたこんだ。